日本政策金融公庫融資は一般金融機関経由でも利用ができる

  1. 日本政策金融公庫の本来的な役割
  2. 金融機関にとって創業融資はリスクが高い!?
  3. 一般金融機関と日本公庫が手を組んで融資してくれる場合がある

1.日本政策金融公庫の本来的な役割

一般の金融機関へ創業融資の相談をすると、金融機関側から日本政策金融公庫(以下、日本公庫)の利用を提案される場合があります。これは、①日本公庫はそもそも民間金融機関の補完的な役割であること、②公的な金融機関としてセーフティ機能の発揮がもとめられていること、③そのためほんどの金融機関が日本公庫と連携していること、以上のことから一般の金融機関からも申込ができるためです。
ちなみに日本公庫は基本理念の一つとして以下のことを定めています(詳しく知りたい方は日本公庫HPをご参照ください)。

〇政策金融の的確な実施
国の政策の下、民間金融機関の補完を旨としつつ、社会のニーズに対応して、種々の手法により、政策金融を機動的に実施する。

あくまで民間金融機関の補完というのが日本公庫の立ち位置ですので、その役割を果たすために一般金融機関経由でも日本公庫融資の申込ができるのです(実務的には金融機関から日本公庫へ取次しておいて、申込そのものは日本公庫へ直接お願いします、というケースが多いですが)。

2.金融機関にとって創業融資はリスクが高い!?

創業融資に関してはその重要性について金融機関側も十分認識しています。一方で創業5年後生存率は25%、10年後生存率は10%などと言われる状態にあります。そのため、金融機関側にとって創業融資は他の融資に比べてリスクが高い融資であるという認識を持っています。そこで日本公庫の利用を促してリスク分散を図りたいという意識が金融機関側に働きます。又、現在金融機関にとっては融資先開拓が難しい状況にありますので、依頼があった融資案件はなんとか自行だけで融資実行に持っていきたいと考えています。ところが、融資しておいて融資金を返済してもらえませんでした、では済まないので、リスクが高いと認識されている創業融資案件に対しては与信判断のハードルが上がりがちです。そこで少しでもリスク分散するために、一般金融機関から日本公庫の利用を提案されるのです。

3.一般金融機関と日本公庫が手を組んで融資してくれる場合がある

ただ単に日本公庫を紹介しただけでは金融機関の融資実績につながりません。そこで金融機関融資+日本公庫融資の協調融資を検討することになります。さらには、信用保証協会融資+日本公庫融資の取り扱いを一番に検討するのが一般的です。金融機関にとって最もリスク回避が図られるためです。この選択をすると金融機関、信用保証協会、日本公庫、がお互いに相談して融資できるか決めていくことになります。資金の貸し手側の都合と借り手側の要望をともにクリアしやすいのが協調融資です。

日本公庫融資利用を希望していても日本公庫への返済は一般の金融機関口座から行うことになります。そのため、メイバンクを予定している金融機関へ日本公庫融資利用を相談するというのも一手です。日本公庫で賄いきれない分を金融機関が補うということもあります。直接日本公庫へ申し込むのではなく、一般の金融機関へまずは相談するというのも選択肢の一つです。