創業融資における担保の取り扱い

今回の記事では、創業融資における担保の要否、金利等への影響について解説します。

  1. 担保とは何か
  2. 公的融資における担保の取り扱い
  3. 民間金融機関による融資の場合
  4. 不動産担保ローン
  5. まとめ

担保とは何か

融資において担保とは、融資に関し債務不履行が生じた場合、弁済に充当させるための資産を意味します。例えば個人が金融機関と住宅ローン契約を取り交わす場合、一般的にはその住宅に抵当権が設定されます。そして抵当権設定は登記簿に記載され、取引が大きく制限されるのです。これを物的担保と呼びます。

一方で、個人保証や連帯保証も担保の一種であり、これらを人的担保と呼びます。ただし融資の世界では、担保といえば物的担保を指します。


公的融資における担保の取り扱い

〇自治体における制度融資の場合(東京都の例)
融資額が8000万円以内の場合、原則担保不要です。

〇日本政策金融公庫(以下「公庫」)による融資の場合
融資制度によっても担保の要否が異なりますが、担保を差し入れる場合と無担保の場合で金利は大きく違います(最大65%)。


民間金融機関による融資の場合

メガバンク・地方銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関では、無担保の事業融資も提供しています。ただし原則として直近3年以内の事業状況に基づき審査を行うので、起業家にとっては事実上道が閉ざされています。

大手企業と技術提携を取り交わしているなどのケースを除き、実績のない起業家が無担保で融資を受けるのはかなり難しいようです。

金融機関によっては、比較的審査の緩い事業者向け無担保フリーローンを用意していますが、金利は高めで2桁に乗るケースが多いようです。

担保を差し入れる場合、債務不履行リスクが大きくカバーされるだけに融資審査には有利に働き、金利面でもディスカウントされる可能性が高まります。

ただし、慢心してはいけません。各金融機関は監督当局(金融庁)から、担保に頼った融資姿勢を厳しく指弾されており、融資審査に当たってはビジネスモデルの収益性・成長性をより厳しく精査するようになってきます。


不動産担保ローン

不動産担保ローンの場合、融資を受ける可能性は大きく広がります。資金の使途も自由なケースが多く、借入期間も最大35年と長めです。ただし金利は高く、7%前後と考えて間違いありません。


まとめ

これまで金融機関は担保に依存した融資を繰り返してきましたが、最近はそのスタンスを見直しつつあります。起業家も、たとえ担保があったとしても一定の保険程度と考え、あくまで事業計画に磨きをかけるべきなのかもしれません。